富士フイルムイメージングシステムズ株式会社(代表取締役社⻑:⻄村亨)は、富士フイルムイメージグプラザ(東京・丸の内)において、企画展、辰野清写真展「余韻-Memories of fading echoes」を開催します。
風景での“余韻”という物の哀れや喜びなどの感慨は、被写体と作家の双方がある一定の経験値を持つことで見えてくる情感なのでしょう。自然の本質のみを簡素な組み合わせで構成し内面性に繋げることが自己の表現美かと思いますが、そのためには様々なイメージを膨らませ素材に感情を植えつけなければなりません。展示作品は一般的にいう完成された綺麗な風景ではなく、比較的に見栄えが大人しい隙間の風景といわれるものを対象としています。心を静かに整えて対峙する中で見えてくるもの。完成度というよりは未完や不足の状態が趣を深めるものと考え、精神的な美しさを追ってみました。
そこでは想いを忠実に再現してくれる道具の存在も忘れてはなりません。私が信頼を置いているXシリーズではその小さなボディの利点を生かし、新しい表現の境地を開拓したいと考えました。X-T1に始まり、X-T2、X-Pro2、X-H1のAPS-Cサイズならではの機動力と描写力はまさにその期待に副うものです。昨年からは大型センサー搭載GFX50Sがメインボディとして加わり、さらに精緻な描写で再現する風景本来の醍醐味との両立も確立してきました。機材や技術の向上によって撮影の制約が極めて少なくなる中で、文学でいう“言い残すところ”の境地が風景でも求められる時代です。風景写真が自己表現としてどこまで受け入れられるのか、まずはこの“余韻”という感覚に注目です。この展示が何らかの手掛けになることを願いつつ…。
「余韻-Memories of fading echoes」
辰野清
2018年9月1日(土)~9月25日(火)
平日 11:00~20:00、土日祝日 10:00~19:00(最終日は16:00まで)
※期間中9月10日(月)、15日(土)にトークショーを開催予定
会期中の計2回、トークショー開催!(入場無料)
写真家 辰野清による展示作品をモニターでご覧いただきながら作品解説を行います。
2018年9月10日(月)14:00~ 写真家辰野清の展示作品解説
2018年9月15日(土)14:00~ 写真家辰野清の展示作品解説
富士フイルムイメージングプラザ内オープンスペース
申込不要、無料
各回 約1時間程度
先着順で座席にお掛け頂けます。